いとこの結婚式で、教え子たちからのビデオレターが流れた。子供だから当然とはいえ、やはり少々、拙い。つい視線を外した先に、父の横顔。

楽しそうに、じっと見ていた。

 

先日甥っ子と初めて対面した。父にとっては初孫になる。終始、あまり見たことのないほど嬉しそうな顔をしていた。聞いたことのない声であやしていた。

 

一枚の写真を思い出す。しゃがみこんで上目遣いにカメラを見る父と、その背中にでんと立って得意そうにしている自分。

心に残っている写真。

なぜか涙が出そうになる写真。

 

 

子どもと触れ合っているときの彼はどうしてこんなにも心を揺さぶるのだろう。

 

俺の父親だ。